緑内障

緑内障について

緑内障について
緑内障は視神経が障害され、視野(見える範囲)が欠ける病気です。 日本緑内障学会では「緑内障は視神経乳頭、視野の特徴的変化の少なくとも一つを有し、通常眼圧を十分に下降させることにより視神経障害の改善あるいは進行を阻止し得る眼の機能的構造異常を特徴とする疾患」と定義しています。
また、緑内障はいくつかの病型に分類され、治療方法が異なる場合があります。ただし、どの病型の緑内障でも眼圧を下げることが一番大事な治療となります。

緑内障の種類

原発緑内障

一般的に緑内障と言われるのが原発緑内障です。 原発緑内障は、原発開放隅角緑内障(正常眼圧緑内障を含む)、原発閉塞隅角緑内障、混合型緑内障の3つに分けられます。

続発緑内障

外傷や角膜の病気、目の炎症や網膜剥離など他の目の疾患による眼圧上昇や、ステロイド剤などの薬剤による眼圧の上昇によって起こる緑内障です。 続発開放隅角緑内障、続発閉塞隅角緑内障に分けられます。

発達緑内障

生まれつき隅角が未発達で、小児の頃から眼圧が上がる緑内障です。

緑内障の原因

検査
開放隅角緑内障や閉塞隅角緑内障は隅角の障害が原因で起こる緑内障です。隅角とは目の中の水(房水)の出口を指します。開放隅角緑内障の場合は隅角が広く、閉塞隅角緑内障の場合は隅角が狭くなっています。隅角が広い人と狭い人では眼圧が上がるメカニズムが異なります。
隅角が狭い場合、眼痛、頭痛、吐き気、かすみなどの緑内障発作を起こすことがあるので注意が必要です。
閉塞隅角緑内障の場合、急激に眼圧が上がると緑内障発作により、見えなくなってしまうこともあります。
その他にも、糖尿病や動脈塞栓症が原因で起こる緑内障もあります。

緑内障の症状・見え方

緑内障には下記のような症状・見え方があります。

  • 視野が狭くなり、欠ける
  • 目がかすむ
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 目の痛み
  • 目の充血

緑内障の治療方法

緑内障の治療方法は点眼治療と手術です。多くの点眼薬が出ていますので、組み合わせて眼圧をコントロールします。
一度に多くの点眼薬を使用するのではなく、一剤一剤使用していき、眼圧のコントロール状況を見ながら、点眼薬を変更したり切り替えたりします。場合によっては、二剤三剤と組み合わせて使用することもあります。
点眼薬を使用しても眼圧がコントロールできない場合、もしくはある程度眼圧は下がるがもう少し下げたい場合に、手術を行います。

治療を先延ばしにするリスク

緑内障は時間の経過とともに治りにくくなります。中心の視野に障害が出て、失明につながる可能性もあります。
視野が欠けていない場合でも、緑内障によってパソコンの画面が見にくいこともあります。視野に変化を感じていない場合でも、緑内障である場合は早期治療が大切となります。
最近では、ごく初期の視野に障害が出ていない「前視野緑内障」をOCTという検査機器を用いて早期発見することも可能となっています。

手術が必要になった場合

点眼薬を用いて眼圧を下げる治療を行いますが、十分な効果が出ない場合に手術を行います。
当院では、緑内障の手術は行っておりませんので、手術が必要になった場合は、適切な医療機関にご紹介させていただきます。
ご紹介先でも困らないように、当院でわかることは患者さまに丁寧にご説明させていただきます。

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